飲食店のおすすめメニューの考え方とその役割を解説
このページでは日ごろ飲食店で提供されているおすすめメニューの考え方とその役割について解説していきます。
飲食店のおすすめメニューの重要な役割
飽きられないように何となく用意していた飲食店のおすすめメニューには、実は明確な役割と用意すべき最低限の品数の基準があります。今回は、3点に焦点を絞り解説いたします。
ポイント①:飲食店の固定客増加を目的としたおすすめメニュー
飲食店を運営していく中で大事なのが一見のお客様を固定客化していくことです。当然のことながら、飲食店の売上を向上させるためには、新規のお客様を獲得すること、そして既存のお客様を固定客化していくことの2種類の方法しかありません。
ポイント②:ウリ商品とおすすめメニューを用意する意味合い
新規客を獲得するためのウリ商品と、その新規客を固定客化へと促すために、おすすめメニューを投入します。
ウリ商品 ⇒ 新規客の獲得
おすすめメニュー ⇒ 固定客化の促進
要するに、新規で飲食店へ来店されるお客様の多くがグランドに掲載されているウリ商品から注文する傾向が強く、たいていの固定客はおすすめメニューから注文する傾向が強いのです。
ポイント③:満足度の高い飲食店のおすすめメニューの品数
では、どうすればあなたの飲食店で固定客化を促すおすすめメニューが作れるのでしょうか。実はその大きな要素の一つに充実したおすすめメニューの存在、品数の多さが挙げられます。
お客様に充実したおすすめメニューだと感じていただくためには、20品から30品が品数として必要になります。
飲食店のグランドメニューからもおすすめ用に抜粋可
しかしながら、飲食店の季節商品や産地特化アイテムとして30品目を揃えることは、仕入れ、食材ロスそして調理オペレーションの煩雑化を顧みるとなかなか実現は難しいのでないかと考えるのが一般的な考え方だと思います。
そこで飲食店のグランドメニューからアイテムをいくつか抜粋する手法をご紹介します。ただし、闇雲にグランドメニューから抜粋するので目的に応じた効果は得られません。
グランドメニューをおすすめメニュー化する考え方
例えば、産直の和牛(牛肉)をおすすめメニューに使いたい場合、飲食店のグランドメニューにある肉料理を抜粋し、肉まつりと銘打ったフェアを開催することが出来ます。要するに関連性の高いメニューをおすすめに加えるイメージです。
おすすめメニューは男性が注文する傾向が強い
飲食店の集客力アップを実現でご説明した通り、飲食店のメニューブックには写真を掲載せず、一品、一品のメニューに関する産地、こだわり、歴史を細かく掲載し、商品価値をしっかりと伝える方法でも問題ありません。
理由は、男性客は女性よりも飲食店のこだわりや素材の魅力などに興味を示す傾向にあるため手書きのおすすめメニューが有効なのです。
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飲食店のおすすめメニューを3つのカテゴリーに分類
前述した通り、おすすめメニューを20から30品目揃えるとしても、やみくもな品揃えでは高い効果は期待できません。より効果的におすすめメニューを構成するには、3通りのカテゴリーで用意すべきです。
- おすすめカテゴリー①:ウリ商品である主力カテゴリー
- おすすめカテゴリー②:グランドメニューからの抜粋
- おすすめカテゴリー③:男性集客用のカテゴリー
おすすめカテゴリー①:ウリ商品である主力カテゴリー
飲食店の主力カテゴリーとは、イタリアンのような飲食店ならパスタ・ピザ、海鮮料理店なら寿司や刺身、焼肉店ならカルビといったお店の顔となるメニューカテゴリーのことです。この主力カテゴリーで最低3から10品目を揃えることが理想です。
おすすめカテゴリー②:グランドメニューからの抜粋
ついで上記でも説明した通り、グランドメニューからそのときの商材に合わせておすすめメニュー用のアイテムを抜粋します。
おすすめカテゴリー③:男性集客用のカテゴリー
基本的に男性の方がおすすめメニューには敏感に反応します。そこで、男性に好まれるキーワードで統一されたメニューを一部用意します。
飲食店で、男性集客の要素となるキーワードには以下の5点が挙げられます。
- キーワード①:産地のこだわり
- キーワード②:歴史
- キーワード③:第三者評価
- キーワード④:製法のこだわり
- キーワード⑤:限定感
キーワード①:産地のこだわり
イタリア直輸入のクラフトジンGin Primoなどがそれに当たります。食材であれば、アメリカなど海外でも人気の高い熊本産の赤牛など、どのように製造され、どのような環境で育ったのかなどのこだわりをおすすめメニューへ表記します。
イタリア産クラフトジン Gin Primo
Autentico Co.,Ltd.直輸入クラフトジン Gin Primo
唯一無二のイタリア エミリアロマーニャ州チェゼーナの塩入りクラフトジン
おすすめのハーブ ラベンダー、ローズマリー、レモンを添えて。
#ginprimo #クラフトジン #ラベンダー #ローズマリー #レモン #autentico #gin #craftgin
キーワード②:食材やお店の歴史
①のクラフトジンを例にとれば、『生産者のフェデリコ氏が少年の頃から抱いていた情熱が、ロマーニャの海塩、ボタニカル、シトラスなどの絶妙なバランスの独自性のあるジンへと形を変えたのです』となります。
キーワード③:第三者評価
第三者評価とは、「厚生労働省認定の自家配合飼料で育てた和牛のイチボのグリル」などがそれに当たります。このような原価の高い商材だとしても男性はこれらのこだわりや製法に惹かれるため、多少価格が高くなったとしても注文をする傾向が強いので、原価率の低減と売上アップを図ることができるのです。
キーワード④:製法のこだわり
製法にこだわりを持たれている飲食店でしたら、「さくらのチップでじっくり燻した自家製ベーコン、チーズ、サーモン」などをワインと共に掲載し、毎月変更しています。最後に翌月のおすすめメニューの告知をすれば、翌月の来店の動機付けになるのです。
キーワード⑤:限定感
要するに、今の期間しか食べられない、ここでしか食べられない、毎日10オーダー分のみ仕込んでいる、などの感情を揺さぶり、今頼まないと損だと感じさせることです。
回転すしで、ベルを鳴らし、トレーに乗せた大トロのにぎりをお客へ見えるように高く持ち上げ、20皿限定だよ!と注文を促す手法も同様の効果を生むのです。
おすすめメニューでも主力カテゴリーやウリ商品は一等地に配置する
おすすめメニューを作成する際に重要なこと、それはウリ商品をしっかりと打ち出していくことです。
例えば、洋カテゴリーの飲食店で、フライドポテトをおすすめメニューのトップに掲載しているところがありましたが、フライドポテトを飲食店のウリ商品にするべきではありません。もちろん、原価率のことや提供時間を顧みたときにそうしたい気持ちは理解はできます。ただ、それがお店のウリ商品としてお客様の印象に深く残ってしまうことを考えるとお勧めできません。
ビストロであれば、一晩じっくり煮込んだ岩手短角牛のほほ肉など、飲食店のコンセプトに合う商材、製法、こだわりを明確に打ち出せる商品をおすすめメニューの一等地へ配置するべきです。
そして、ウリ商品は、紙面のトップに掲載します。
紙面上での専有面積が多ければ多いほど訴求効果が高まります。専門店であれば、主力カテゴリーとして、紙面の1/3は使用したいところです。
例えば、主力カテゴリーを強調するために、四角で囲んだり、赤や朱色にて下線を引いてあげれば効果は絶大です。
さらに時間帯や曜日に応じて、四角く囲むアイテムを変えることも戦略に盛り込めば、さらに別の効果も得られます。なぜなら、立地や曜日により、客層が変化することもありますので、それに応じて打ち出しを変えることが出来れば、より高い集客力が期待できるのです。
まとめ~飲食店のおすすめメニューの考え方とその役割~
飲食店におけるおすすめメニューの役割を十分に理解し、ぜひ効果的に活用してください。今まで、ただなんとなく、飽きられないように、と抽象的なイメージで活用されていたのであれば、この理論に基づいて目的をもちながら活用し、最大限の効果を得られるよう、メニュー作りに励んでいただければ幸いです。
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